SoundOnで楽曲をリリースするために必要なトラック情報 リリース要件まとめ

SoundOnでの楽曲をリリースするためには、アップロードすればすぐ配信されるわけではありません。

せっかく完成させた音源が、要件を満たさないことで、差し戻しになってしまうケースも少なくありません。

SoundOnで楽曲を公開するためには、音源やジャケット画像、タイトル情報に関して明確なガイドラインが設けられています。

それらをすべてクリアして初めて、あなたの楽曲は世界中のリスナーの元へ届きます。

この記事では、SoundOnで楽曲を公開するために押さえておきたい基本要件を、初心者にもわかりやすくまとめました。

また、私がつまずいたポイントは、各章の「補足説明」に書きました。

「補足説明」は、おそらく役に立つ情報だと思います。

審査をスムーズに通過させ、楽曲をリスナーに届けるために、以下のリリース要件を必ず確認しておきましょう。

目次

トラック音声

トラック音声の要件

アップロードされるすべての音源ファイルは、以下の技術仕様を満たしている必要があります。

・ファイル形式:WAV
・サンプルレート:44.1kHz
・サンプルサイズ:16bit
・ファイルサイズ:200MB以下

次のようなトラックは許可されていません。

・カラオケトラック、対話のみのトラック、着信音、広告を含むトラック
・登録商標名、誤解を招く要素、ヘイトスピーチ、その他違法なコンテンツを含むトラック
・60秒未満の音源や、冒頭または末尾に5秒を超える無音部分のあるトラック
・制作品質が低い録音や、欠陥のあるトラック
・スニペット(部分的な音声)のアップロード(楽曲全体の提出が必須)
・適切なライセンスがないカバー曲やリミックス音源

補足説明

アップロードするトラックのファイル形式は、じつは、MP3形式でも可能となっています。

しかし、音質を考慮して、WAV(44.1kHz)でアップロードすることをおすすめします。

「SUNO AI」でダウンロードしたWAVファイルは16bit 48kHzなのですが、そのままアップロードすることが可能です。

「narasu」など、他のサービスでは、44.1kHzでないとアップロードすることができない場合もありますので、その場合は、44.1kHzへの変換が必要になります。

アルバム・トラックタイトル

アルバム・トラックタイトルの要件

タイトル情報についても、SoundOnには厳格なルールがあります。

・1トラックのシングルの場合、アルバム名とトラックタイトルは一致している必要があります
・バージョン違い(例:オリジナルミックス、インストルメンタルなど)を明記する際は、明確で必要最低限の表現のみを使用。「最終バージョン」「修正版」などは避けること

次のようなタイトルは許可されていません。

・「Track 1」「1」「トラック2」など、一般的または曖昧な名前
・登録商標名、ヘイトスピーチ、その他違法な表現を含むタイトル
・絵文字、@、|などのシンボル
・原語と翻訳語を並列で表示する(例:「苺 – Strawberry」)
・フィーチャリング・アーティスト名やプロデューサー名をタイトルに含める
・「露骨なコンテンツを含むバージョン」「クリーンバージョン」などの表記(※代わりにトラックの属性でマーク指定する)

バージョン

バージョンに関するルールと対応方針は以下のとおりです。

・過去にリリースされた楽曲の別バージョンの場合のみ、バージョンを指定してください。
・バージョンと楽曲名は必ず一致させてください。例:「Shining Nights (リミックス)」
・「オリジナル」や「オフィシャル」などのバージョンは指定できません。
・バージョンをカスタマイズすることもできます。

よく使われるバージョンの一覧は以下のとおりです。

・ライブ:このトラックがライブ・パフォーマンスの録音であることを示します。
・リミックス:テンポやビートなどを変更した、以前にリリースされた録音の新しいバージョンであることを示します。
・リマスター:オリジナルの録音を新たにマスタリングしたものであることを示します。
・ラジオ・エディット:長さ、歌詞、イントロ/アウトロを変更したバージョンであることを示します。

他のアーティストのリミックス曲をアップロードする場合は、必ずその楽曲の使用許諾を取得する必要があります。

補足説明

「Track 1」「1」「トラック2」など、一般的または曖昧な名前は承認されませんが、トラック名:「Title, Pt.1」または「Title,Vol.1」の形式であればOKです。(これを知っておくと便利です!)

リミックスやリマスターバージョンは、タイトルに記載すると非承認になります。タイトルには記載せずに、バージョンで指定する必要があります。

以下のような否認メッセージが届いたら、諦めて全く違う名前に変更することをおすすめします。

以下の理由により、●●●●●トラックは承認されませんでした:
・トラック名:汎用的な名前は記載できません。(着メロ、アコースティックカバーなど)

とくに汎用的とは思えないタイトルでも、否認されると少しくらい変更しても無駄です。まったく違う名前に変更するのが最も時間の節約になります。

タイトルに関しては、SoundOnは、審査が厳しい(ときに理不尽)だと思います。

アートカバー(ジャケット画像)

アートカバー(ジャケット画像)の要件

リリースに使用するカバーアート画像には、以下のような基準があります。

・正方形のJPGまたはPNGファイル
・最低1400×1400ピクセル以上、最大6000×6000ピクセル以内(推奨3000×3000ピクセル)
・ピクセル化されておらず、不鮮明でないこと
・アートワーク上のアーティスト名とリリースタイトルは、メタデータと完全に一致している必要があり、無関係な情報を含めてはいけません。

次の内容を含むアートワークは非承認となります。

・一般的なアートテンプレートや、使用権のない画像(登録商標画像など)
・テキストが途中で途切れている画像
・URLやSNSアカウント(@〜など)、ロゴの記載
・周囲に空白が多い、中央から外れた画像
・CDやレコード盤など物理パッケージの写真、またはデジタル製品や小売業者のロゴ
・露骨、ポルノ、誤解を招く、差別的、または違法な表現を含むアートワーク

補足説明

街中の看板などであっても、タイトルと関係ない文字が映り込んでいる画層などは否認される可能性が高くなります。

タイトルやアーティスト名など以外の文字は、排除したほうが無難です。

アートワークに拘りがなければ、シンプルなもので十分です。

サイズは、推奨されている 3000×3000ピクセルでよいと思います。

リリースの編集と再提出

リリースの編集と再提出について

リリースの編集と再提出については、以下のとおりです。

・提出されたリリースは最終版とみなされるため、基本的に後から編集することはできません
・審査に通らなかった場合は修正の機会がありますが、提出後に修正するにはサポートチームへの連絡が必要です
・音源の差し替えなど大きな変更を行う場合は、既存のリリースを取り下げて新たに再アップロードする必要があります

補足説明

アップロード後の「レビュー中」は、編集のみ可能ですが、削除することはできません。また、曲の削除はできませんが差し替えは可能です。

アップロードした楽曲をレビュー中に削除したい場合は、わざと不備をつくり、不承認(修正再提出待ち)の状態にすることで、ゴミ箱マークか出現するので、そのタイミングで削除が可能です。

わざと不備をつくる方法は、「タイトルやアートワークを要件を満たさないメチャクチャなものに置き換える」、「タイトルの言語と言語指定を不一致にする」など、AIが自動的に判断をしているような不備をつくることで、SoundOnの営業時間に関係なく即時に差し戻されて、削除することが可能になります。

アップロードした楽曲を削除しても、月間20曲のアップロード上限は消費されますので、不承認の場合は、削除ではなく楽曲を差し替えて再審査を申し込むことで、アップロード枠が無駄になりません。

月間アップロードの上限

SoundOnでは、月間20曲まで楽曲のアップロードが可能です。

楽曲が不承認になったり、自ら削除した楽曲もこの上限にカウントされます。

アップロード月間上限に達すると、アップロードボタンを押すしたときに、以下のような文章が表示され、アップロード機能が一時停止されていることが分かります。

SoundOnチームは、アーティストに最高の体験を提供し、世界中のパートナーに高品質のコンテンツを配信できるよう努めています。社内外のキュレーションガイドラインの更新に伴い、あなたの楽曲アップロード機能が一時的に制限されています。

この状態なったら、翌月まで待つしか方法はありません。

補足説明

SoundOnチームは、アーティストに最高の体験を提供し、世界中のパートナーに高品質のコンテンツを配信できるよう努めています。社内外のキュレーションガイドラインの更新に伴い、あなたの楽曲アップロード機能が一時的に制限されています。

上記の文面からは、一見するとペナルティのように感じてしまいますが、ただアップロードの上限に達しただけなので、安心して大丈夫です。

月間20曲まで楽曲のアップロード上限問題をクリアするためには、アカウントを複数(最大3つまで)作る方法が有効です。

それぞれのアカウントで、同一アーティストを作成して、アップロードすることも可能ですので、3アカウントで最大で60曲までアップロードすることが可能になります。

【関連記事】
▶️ SoundOn(サウンドオン)個人情報の審査(無効または不正な写真)の対処方法

おわりに

SoundOnでの楽曲リリースには、リスナーやプラットフォームの信頼を維持するため、一定の品質基準とルールが設けられています。

初めての方は戸惑うかもしれませんが、一度要件を把握してしまえば、あとガイドラインに沿って準備を進め、より多くのリスナーに音楽を届けることができるようになります。

今回紹介したような音源の技術要件やアートワーク、タイトル付けのガイドラインは、見落としがちな細部かもしれませんが、どれも審査通過と配信成功の鍵を握っています。

逆に言えば、これらを正しく理解し対応するだけで、楽曲リリースのハードルは確実に下がり、審査落ちやリリース遅延といったトラブルも防げます。

一度ルールを覚えてしまえば、次回以降のアップロードもスムーズになります。楽曲そのもののクオリティはもちろん、「届け方」にもこだわることで、あなたの音楽はさらに多くの人に届くようになるでしょう。

SoundOnは、アーティスト自身が自分の音楽を正しく、魅力的に世界へ届けるための強力なツールです。

SoundOnを活用することで、TikTokやCapCutとの連携によるプロモーション効果も期待でき、特にインディペンデントな立場のアーティストにとっては、大きなチャンスとなるはずです。

しかし、ときに理不尽に感じることもあるかもしれませんが、SoundOnのアップロード要件を満たせないと、アップロードした楽曲は、いつになっても承認されず、それまでに費やした時間が無駄になってしまいます。

私自身がつまずいた多くのポイントは、各章の補足説明で書きました。

おそらく他では書かれていない内容だと思いますので、ぜひ参考にしてみてください!

 

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私が作曲した楽曲は、Youtube チャンネルにもアップしていますので、もしよかったら覗いてみてください!

▶️ https://www.youtube.com/@kanon.studio

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