SoundOnに楽曲をアップロードしたはいいものの、審査で差し戻されてしまった。
そんな経験は、SoundONユーザーにとっては、けっして珍しいことではありません。
著作権侵害の疑いや、ちょっとした形式のズレ、タイトルの付け方ひとつでNGになるケースも多々あります。
この記事では、SoundOnでよくある「不承認」の理由とその対策、回避方法などを具体的な実例とともにご紹介します。
大切なアップロード枠を無駄にしないためにも、事前にしっかり対策して、スムーズなリリースを目指しましょう。
レビュー中、配信中、Live
SoundONに楽曲をアップロードすると、まずは、リリースステータスが「レビュー中」になります。
楽曲が審査を通過すると、「配信中」となり、実際に配信が開始されると「Live」に変わります。
「配信中」になれば、次のような通知が来るので、あとは指定した日時に配信されるのを待つだけです。
アルバムが承認されました
アーティスト様
おめでとうございます!あなたのリリース「●●●●」はSoundOnによって承認されました。ストアへの配信が開始します。
「レビュー中」には、2段階の審査があるように思います。
まずは、AIによるチェックで、主にアルバム名やトラック名、アートワーク、曲の著作権侵害等がチェックされます。
なぜAIが判断していると考えているのかというと、SoundONの営業時間に関係なく、フィードバックがあるからです。
人間が判断していると思われるチェックは、土日祝日や年末年始、夜間などはフィードバックが止まり、ずっと「レビュー中」のままです。(年末年始はとくに酷かった…)
なので、夜中でもフィードバック(主に非承認の通知)があるものは、AIがチェックを行なっていると思われます。
AIによるチェックをパスすると、翌日営業日以降に承認されることが多いです。
シングルか?アルバムか?
アルバムとして複数曲をアップロードした場合、不承認の楽曲を修正したら、それまではOKだった別の曲が、こんどは審査に引っかかるという謎の現象が起こることがあります。
面倒でも、シングルとして、1曲ずつアップロードしたほうが、審査をクリアした楽曲から順次「配信中」になるので、全曲が審査を通過するまで配信されないアルバムよりも有利かもしれません。
SpotifyやApple Musicなどで、アルバムとして聴いてもらいたいという思いがなければ、シングル配信のほうが配信できるスピードは早いと思います。
難点は、アルバムであれば1枚で済むアートワークが、シングルの場合は、1曲ごとにアートワークが必要になることや、全てのシングルのタイトル名をしっかりと考える必要があることです。
それでも、20曲入りのアルバムをアップロードして、いつまで経っても、非承認と修正の繰り返しで、1曲も配信できないという事態を経験すると、シングルを別々で20曲アップロードする方法にも、メリットがあることがわかると思います。
非承認の通知が来る原因と対策
AIによって、非承認の通知が来る原因は、主に、以下のようなものがあります。
音源の著作権侵害
以下の理由により、●●●●●トラックは承認されませんでした:
・オーディオ:無許可の音楽サンプル、リミックス、カバーが使用されている可能性があります(カバーや音楽サンプルの使用許可を得ている場合は、SoundOnまでご連絡ください)
AIで作曲している場合に多いのですが、既に似たような曲が世の中にリリースされていて、その曲と似た部分が多い場合、このような判断をされてしまいます。
この不承認には、以下のような警告もセットで来る場合が多いです。
SoundOn Notice of Infringement
こんにちは。
あなたのリリース「●●●●●」について、異常な行為と著作権侵害の可能性が確認されました。
あなたの楽曲の正当性を証明する法的文書をartistrelationship @soundon.globalまでメールにてご提出ください。
申し訳ございませんが、これ以上の著作権侵害が確認された場合、SOアカウントを凍結せざるを得なくなります。
ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
SoundOnチーム
要するに、意図しているかにかかわらず、「これ以上、著作権侵害行為を行うなら垢バンするぞ!」という警告です。
速やかに曲を差し替えるのが得策です。
汎用的なアルバム名・トラック名
以下の理由により、●●●●●トラックは承認されませんでした:
・アルバム名:汎用的な名前は記載できません。(着メロ、アコースティックカバーなど)
・トラック名:汎用的な名前は記載できません。(着メロ、アコースティックカバーなど)
この不承認は、一生懸命に考えた「汎用的でないタイトル」でも頻繁に起こります。
一度この不承認をもらうと、「◯◯◯ △△△」というタイトルだった場合、◯◯◯部分だけとか△△△部分だけを変更しても無駄です。
◯◯◯部分も△△△部分も、すべての単語を変更しないと、いつまでも不承認となる場合が多いです。
この場合も、さっさと全く違う名前に差し替えるのが得策です。
トラック名の形式
以下の理由により、リリースは承認されませんでした:
・トラック名:「Title, Pt.1」または「Title,Vol.1」の形式である必要があります。
アルバムをリリースする際に、いちいちトラック名を考えるのがめんどくくさい場合、ただの「トラック1」「トラック2」…というのはNGですが、「○○○, Pt.1」「○○○, Pt.2」…のようなタイトルは許可されています。
ただし、「○○○ – パート1」とか「○○○ – Part.1」ではなく、「○○○, Pt.1」、「◯◯◯,Vol.1」、「◯◯◯、パート1」というルールに従ってくれというだけの話しなので、そのとおりに修正すればOKです。
アートワークの文字
以下の理由により、●●●●●トラックは承認されませんでした:
・イラスト:イラストのテキストがリリース情報と一致していません(通常、イラストにはアルバムタイトル、トラックタイトル、アーティスト名を追加できますが、リリース情報に含まれていないテキストはイラストに追加できません)。
アルバムアートワークに、余分な文字が映り込んでいる場合に起こる不承認です。
AIで作成した画像などに余計な文字が入っている場合などに発生します。
アルバム名やアーチスト名以外の文字が入っている画像は、そもそも使用しないようにしましょう。
バージョン情報
以下の理由により、●●●●●トラックは承認されませんでした:
・バージョン:タイトルにバージョンを含めないでください。バージョンフィールドで指定してください。
リミックスやリマスター、ライブ版など、オリジナルとは違うバージョンのリリースをする場合は、そのことはトラックタイトルには含めずに、バージョンを選択する箇所があるので、そこで選択するようにということです。
これも、指示通りに修正すればOKです。
不承認には 差し替えが得策!
以上、よくある不承認の理由を解説してみました。
とくに、著作権侵害の警告には注意する必要がありますが、そもそもリリースしてみないことにはわかりませんので、もしも引っかかってしまったら、速やかに楽曲の差し替えや削除をしたほうがいいと思います。
汎用的なアルバム名・トラック名もそうですが、SoundONと戦っても時間の無駄になる場合が多いです。
AIにダメだと判断された場合、「あなたの楽曲の正当性を証明する法的文書」があれば、それを提出することで人間が承認してくれると思いますが、そうでなければ、さっさと諦めて別の楽曲やタイトルに差し替えたほうがいいでしょう。
思い入れのある楽曲やタイトルという場合もあるかもしれませんが、いちどNGをもらったら諦めたほうがいいです。
そして、別の配信サービスから配信してみる、などの方法をとってみましょう。
ダメなものはサッサと差し替えることで、リリースに要する時間を節約することができるというのが、私の経験上から言えることです。
過去に自分がリリースしたの曲のリミックスバージョンをリリースしようとして、まったく承認されず、やり取りを続けた結果、結局、1ヶ月間に1曲もリリースすることが出来なかったアカウントもあります。
ダメだと判断されたら、楽曲を削除してもアップロードの上限枠は復活しないので、別の楽曲に差し替えることで、その月のアップロード枠を無駄にしなくてすみます。
SoundONに対して、自分の思いを通そうとする行為は、ときには実を結ぶこともあるかとは思いますが、あまり得策ではないと、経験上、私は思います。
【関連記事】
▶️ SoundOn とは?TikTok 公式 音楽配信サービスを解説【初心者向けガイド】
▶️ SoundOnで楽曲をリリースするために必要なトラック情報 リリース要件まとめ
▶️ SoundOn 音楽配信 シングルとアルバム どちらがTikTokでの拡散に有利?
▶️ SoundOnの収益(ロイヤリティ)発生の仕組み 【SoundOnを使うメリットはあるのか?】
▶️ SoundOn のオンラインカスタマーサービス(AIチャット)に聞いた審査(レビュー)の仕組み
▶️【narasuは使うな!生成AIを利用する場合の注意点】国内音楽配信代行サービスnarasu(ナラス)とは?
▶️ 音楽配信代行サービスの楽曲(リリース)移行方法と注意点【 SoundOn への移行編】
▶️ 音楽配信代行サービスの楽曲(リリース)移行方法と注意点【 narasuへの移行編】
私が作曲した楽曲は、Youtube チャンネルにもアップしていますので、もしよかったら覗いてみてください!