プロスペクト理論

★シェアはこちら★

人を動かす2つのツボ

今回は、「プロスペクト理論」について紹介したいと思います。

この理論は、認知心理学の理論のひとつで、行動経済学にも大きな成果をもたらした、重要な理論になっています。
なぜ重要なのかというと、この理論により、人が意思決定をするさいに、何に比重を置いているのかが判明したからです。

この理論を知っておくことによって、人を動かすための急所となるツボが分かるようになるので、人の動かし方がわかります

プロスペクト理論とは?

プロスペクト理論は、認知心理学の理論のひとつで、 一言で言えば、
人はリターンよりも、リスクを避けようとする傾向のほうが強い」とう理論になります。

この理論の元となる、質問を使ったおもしろい実験があります。
実験は、2つの質問によって行われました。

2つの質問による実験

《 質問1 》

次の選択肢が提示された時、あなたはどちらを選びますか?

A.100万円が無条件で手に入る

B.コインを投げ、表なら200万円が手に入るが、裏なら何も手に入らない

さぁ、あなたならどちらを選ぶでしょうか?

《 質問2 》

あなたが200万円の借金を抱えていたとしたら、次の選択肢のどちらを選びますか?

A.無条件で借金が100万円減額され、借金が100万円に減る

B.コインを投げて表なら借金は全額チャラに、裏が出たら借金はそのまま変わらない

あなたは、どちらを選んだでしょか?

実験の結果

実験の結果、質問1の場合は、確実に無条件で100万円もらえるAの選択肢の方が、圧倒的に選ばれました

一方、借金があるという前提の質問2の場合では、今度は、選択肢Bのコインを投げて表なら全額チャラになるという、ギャンブル性が高い選択肢Bの方が選ばれました

この実験から分かったことは、

人は、利益を目の前にしたとき、その利益を逃すリスクを避ける傾向がある」ということです。

また、「損失を目の前にしたとき、その損失そのものを回避しようとする傾向が強い」ということが分りました。

プロスペクト理論と人の動かし方

さて、この理論をどうビジネスに活かすのかというと、まず、人を動かすツボというのは、大きく分けると、たったの2つになります。

それは、

1.快楽を得る欲求

2.痛みを避ける欲求

この2つの欲求が人を動かすツボになります

この2つのツボは、人のモチベーションの根源となるものですが、プロスペクト理論に基づいて考えると、仮に結果が同じであるなら、得られる利益を訴求するよりも、痛みを避ける欲求に訴求した方が、人は動きやすいといういうことが分かっています

たとえば、 運動をまったくしない親に運動させたかったら、

・「運動をした方が健康にいいよ!」

と勧めるよりも、

・「運動しないと将来介護施設行きだよ!」

と言ったほうが、強烈なインパクトを持つので、相手を行動させる気にできます。

人を動かしたいなら、時にはショック療法も

プロスペクト理論は、伝え方の技術になります。

人を行動させたいとき、「利益を得られる欲求」と「痛みを避ける欲求」のどちらに訴えかけるべきかというと、「痛みを避ける欲求」に訴えかけた方が人は動きます。

少々ショック療法的な部分もあるのですが、どうしても人を動かしたい時、こういった方法を使った方が効果的であるということがわかっています。

訴求方法のバリエーションを複数持っておくことは、あなたにとって大きな武器になるはずです。

以上、「プロスペクト理論について」でした。