「◯◯バイオティクス」ってなんだ?

★気に入ったらシェアして頂けると嬉しいです★

最近、「◯◯バイオティクス」という言葉を耳にすることも多くなりましたが、なんだかややこしくないですか?

「バイオティクス」という言葉の意味は、検索してもそれ単体では出てきません。
それだけで使われることはなく、多くは、以下の4つの言葉として使われています。

その4つの言葉を整理してみます。

まずは、要約です。

プロバイオティクス(Probiotics)

私たちの人体に良い影響を与える微生物(乳酸菌やビフィズス菌など)、または、それらを含む製品、食品のことのことを「プロバイオティクス」といいます。

プレバイオティクス(Prebiotics)

プロバイオティクス(有用微生物)の栄養源として、その働きを助ける物質(主に食物繊維やオリゴ糖など)のことを「プレバイオティクス」 といいます。

シンバイオティクス(Synbiotics)

「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」の組み合わせを「シンバイオティクス」 といいます。

アンチバイオティクス(Antibiotics)

病院や薬局などで処方される、抗生物質のことを「アンチバイオティクス」といいます。

それでは、もう少し詳しくみていきましょう。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

プロバイオティクス(Probiotics)

プロバイオティクス(有用微生)の栄養源として、その働きを助ける物質(主に食物繊維やオリゴ糖など)のことを

プロバイオティクス

といいます。

この言葉は、「共生」を意味する「プロバイオシス(probiosis)」という言葉が語源になっています。

もう少し細分化すると、

「pro」は、「共に、~のために」

「biosis」は、「生きる」

という意味です。

ちなみに、よさそうな菌なら何でもいいというわけではありません。

プロバイオティクスには、ちゃんと条件が定められています。

プロバイオティクスの条件

・安全性が保証されている

・もともと宿主の腸内フローラの一員であるる/span>
・胃液、胆汁などに耐えて生きたまま腸に到達できる
・下部消化管で増殖可能である ・宿主に対して明らかな有用効果を発揮できる ・食品などの形態で有効な菌数が維持できる
・安価かつ容易に取り扱える

今や、乳酸菌飲料やヨーグルトなどの、プロバイオティクスを売り物にした商品が、どれを選んだらいいかわからないくらい、たくさん売れれていますね。

腸内細菌は、人によって違うため、自分に合った菌(商品)を選ぶのがよいとされていますが、それを見つけるのもなかなか大変です。

しかし、外から摂取しなくても、もともと、私たちひとりひとりの腸内には、沢山の腸内細菌が住んでいます。

そのバランスは、生後1年くらいまでに決まってしまうようです。

そう、生後1年くらいかけて、腸内では、腸内細菌の熾烈な陣取り合戦が行われるのです。
そして、この多様性も非常に重要なことです。

だから、赤ちゃんは手当り次第口に入れて、指やモノをなめるという行為を行うのですが、それを「ばっちぃ!、ばっちぃ!」と止めさせるお母さんも多いと思いますが、じつは、これはやらせた方が、あとあと丈夫な子供に育ちます。

様々な菌に対する耐性がないと、逆に危険なのです。

無菌室で育った赤ちゃんが、そのまま外の世界に出て行ったら、とても危険です。

菌はどこからやってくるのか?

そもそも、腸内細菌は、どこからやってくるのでしょうか?

腸内細菌や体内酵素についての著書もある、農学博士の高畑宗明氏によると、

私たちのお腹には、1000種類100兆個以上もの微生物が住んでいます。

この「腸内細菌」と呼ばれる微生物は、有害菌の増殖を防ぎ、栄養の吸収を助け、さらには免疫機能を担うなど私たちが生きていくうえで無くてはならない役割を果たしています。

でも、私たちがこの世に産まれた瞬間は、お腹の中は完全に無菌状態なのです。

一体、こんなに多くの微生物はどこからやってくるのでしょうか?

実は、出生と同時に色々な経路で感染することが知られています。

例えば、お母さんの産道を通る際、膣に住んでいる菌を取り込むことが知られています。

その他にも病院の空気中細菌、医師や看護士経由、器具類に付着している菌などが感染源として知られています。

また、母親の妊娠期の栄養状態によっても子どもの免疫は影響を受け、さらにはその後の生育環境にも大きく左右されます。

衛生的過ぎる環境で生まれた子どもには、腸内細菌の多様性形成に遅れが目立ち、その後の成長や病気への感染リスクにも影響が及びます。

*ブログ作者による注釈
このことは、アレルギーの要因にもなると藤田紘一郎氏をはじめ、多くの人が警鐘を鳴らしています。

生後1週間の赤ちゃんの腸内細菌の変動は、とてもドラマチックに変化します。

生まれてすぐは、赤ちゃんの腸内の酸素濃度が比較的高いので、酸素を好む大腸菌やストレプトコッカス属という菌が増えます。

しかしそこから2日目以降、母乳を摂取するにつれてビフィズス菌がほぼ90%くらいに増加します。

乳児期の腸内細菌が、いかに早くビフィズス菌優勢になるかということは非常に重要です。

母乳の大切さが、改めて分かっていただけたかと思います。
そして、生後1年を経過したあとは、そのバランスは、外的要因がなければ、大きく変わることはありません。

逆にいうと、何らかの外的要因が加わると、このバランスが崩れてしまいます。

良い要因の場合、健康状態が改善され、悪い要因の場合は、健康を害したり、時には命に関わるような事態になってしまします。

この「良い外的要因」の代表が「プロバイオティクス」というわけですね。

腸内フローラのバランスが悪い人は、今回にテーマである「◯◯バイオティクス」の力を借りて、健康状態をよくしていきましょう。

*上記の引用の全文を最後に載せましたので、これから赤ちゃんを育てる方は、読んでおくことをおすすめします。

プレバイオティクス(Prebiotics)

プロバイオティクス(有用微生)の栄養源として、その働きを助ける物質(おもに食物繊維やオリゴ糖など)のことを

プレバイオティクス」 といいます。

「pre」 は、「前に」とか「先立って」という意味です。

プレバイオティクスの摂取により、
乳酸菌やビフィズス菌増殖促進作用、整腸作用、ミネラル吸収促進作用、炎症性腸疾患への予防・改善作用、などの人の健康に有益な効果が報告されています。

プレバイオティクスにも、条件が定められています。

プレバイオティクスの条件

・消化管上部で分解・吸収されない
・大腸に共生する有益な細菌の選択的な栄養源となり、それらの増殖を促進する
・大腸の腸内フローラ構成を健康的なバランスに改善し維持する
・人の健康の増進維持に役立つ

プレバイオティクスとは、以上の条件を満たす食品成分を指します。  

短鎖脂肪酸

ちょっと難しい話になってしまいますが、

腸内細菌が、食物繊維オリゴ糖をエサとして「短鎖脂肪酸」という物質を作り出してくれます。

この「短鎖脂肪酸」が非常に重要な物質で、大腸が活動するエネルギー源となったり、肝臓や腎臓、筋肉などで組織を活性化させるためのエネルギー源としても使われます。

そして、短鎖脂肪酸 は、大腸の粘膜を刺激し蠕動運動を促す働きもあります。

蠕動運動がしっかりと行われる腸では、腸内細菌がエサを得やすいため、腸内フローラの働きがよくなります

それによって免疫機能が活性化されたり、便秘の改善に役立ちます。

食物繊維

プロバイオティクス(乳酸菌飲料やヨーグルトの摂取)では、便秘が改善されない人は、実はたくさんいます。

そんな方は、「プレバイオティクス」の代表である「食物繊維」が不足しているのかもしれません。

おすすめは、「マズい!もう一杯!」でおなじみの「青汁」(特にケール)です。
ケールをたくさん摂取すれば、便秘の改善に大いに役立ちます。

よほどの育ち方そしていない限り、ビフィズス菌はあなたの大腸にちゃんと住んでいるはずです。
ヨーグルトよりもケールの方が、援軍としては優秀なのです。

シンバイオティクス(Synbiotics)

「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」を両方を一緒に摂取することを

シンバイオティクス

といいます。

医療現場では、「シンバイオティクス療法」などと呼ばれ、名古屋医大などでは、術後の合併症が心配される、大きな手術を行う患者の、手術前、手術後に、この「シンバイオティクス療法」が行われています。

「療法」というと、なんだか大げさことのように思ってしまいますが、じつは意外と簡単なことです。

プロバイオティクスの代表である乳酸菌ビフィズス菌などの有用菌と、
プレバイオティクスの代表である食物繊維オリゴ糖を一緒に摂取するだけです。

病気やストレス、また、投薬治療などの外的要因によって、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスは大きく崩れます。

そして健康を害する要因である「腸内細菌叢の崩壊」は、手術後の感染合併症にも大きく関係しています。

その為、手術は成功したけれど、その後の合併症で命を落とすという、なんとも残念な結果になることもあります。

そこで、それを防ぐために「シンバイオティクス療法」が、医療現場で取り入れられているというわけです。

アンチバイオティクス(Antibiotics)

病院や薬局などで処方される、抗生物質のことを

アンチバイオティクス

といいます。

「anti」は、 「反~」、「対~」、「抗~」などを表す接頭語です。

抗生物質は、腸内環境を悪化させますので、よほどのことがない限り、使わない方がいいです。

間違っても、風邪で抗生物質なんて飲まないようにしましょう!
抗生物質は、ウイルスには効きませんので。

抗生物質の被害者は、風邪などのウイルスではなく、あなたの大事な腸内細菌です!

抗生物質を飲むのは、「その細菌を殺さないと、宿主であるあなたの命が危ない」という場合です。

そして、あなたの分身である「腸内細菌」も一緒にやられてしまうので、抗生物質を飲んだ後は、シンバイオティクス療法のように、乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維やオリゴ糖などを摂取して、腸内環境を整えてあげることが、とても大切です。

まとめ

以上、「◯◯バイオティクス」について、少しはイメージがつかめたでしょうか?

腸内細菌や腸内フローラについては、最近になってようやく研究が進んで、様々なことがわかってきましたが、まだまだ謎に包まれたこともたくさんありそうです。

今後の研究成果に期待したいところです。

また、この記事の中では、一般的にプロバイオティクスといえばこれでしょ?という、おなじみの「ヨーグルト」については、記事が長くなり過ぎるので、あえて触れませんでした。

ヨーグルトについては、「ヨーグルトよりも発酵食品」という記事をご覧ください。

農学博士 高畑宗明氏の記事の引用(全文)

私たちのお腹には、1000種類100兆個以上もの微生物が住んでいます。

この「腸内細菌」と呼ばれる微生物は、有害菌の増殖を防ぎ、栄養の吸収を助け、さらには免疫機能を担うなど私たちが生きていくうえで無くてはならない役割を果たしています。

でも、私たちがこの世に産まれた瞬間は、お腹の中は完全に無菌状態なのです。

一体、こんなに多くの微生物はどこからやってくるのでしょうか?

実は、出生と同時に色々な経路で感染することが知られています。

例えば、お母さんの産道を通る際、膣に住んでいる菌を取り込むことが知られています。

その他にも病院の空気中細菌、医師や看護士経由、器具類に付着している菌などが感染源として知られています。

また、母親の妊娠期の栄養状態によっても子どもの免疫は影響を受け、さらにはその後の生育環境にも大きく左右されます。

衛生的過ぎる環境で生まれた子どもには、腸内細菌の多様性形成に遅れが目立ち、その後の成長や病気への感染リスクにも影響が及びます。

生後1週間の赤ちゃんの腸内細菌の変動は、とてもドラマチックに変化します。

生まれてすぐは、赤ちゃんの腸内の酸素濃度が比較的高いので、酸素を好む大腸菌やストレプトコッカス属という菌が増えます。

しかしそこから2日目以降、母乳を摂取するにつれてビフィズス菌がほぼ90%くらいに増加します。

乳児期の腸内細菌が、いかに早くビフィズス菌優勢になるかということは非常に重要です。
それでは、生後3ヶ月目以降はどのような微生物バランスになるのでしょうか?

実は、出生から1週間の変動期を経て、3ヶ月目くらいまではビフィズス菌が90%くらいを占めています。

しかし、3ヶ月目以降になると、離乳食の影響で様々な食事成分由来の菌が身体に入り始めます。

また環境中の菌も身体に入ってきて、腸内細菌の多様化が進みます。

3ヶ月目に住んでいるビフィズス菌と、3年目に住んでいるビフィズス菌は、同じ個人でも菌の種類が異なってきます。

これは母乳中に含まれるオリゴ糖で増えるビフィズス菌と、食事成分で増えるビフィズス菌が異なることが一因として挙げられます。

それではなぜ、生後直後から3ヶ月目くらいまでは、ビフィズス菌が90%も占めているのでしょうか?

これは新生児の腸の免疫機能がとても弱いからです。

例えば、腸内細菌が住んでいないマウス(無菌マウス)を用いた研究では、免疫に関わる細胞の数がとても少ないことが知られています。

裏を返せば、腸管免疫は微生物に感染していくことで徐々に形成されて行くものなのです。

赤ちゃんは母体内では無菌状態で、生後すぐに様々な菌に感染します。

しかし、その中にはもちろん病原菌への感染リスクも含まれます。

免疫が弱い時期に病原菌に感染すると、重篤な疾患に繋がる可能性もあります。

そこで、ビフィズス菌を優勢にしておくことで免疫細胞の形成を促し、さらにビフィズス菌が乳酸や酢酸を作り出すことで、病原菌が繁殖できないような酸性度の高い環境を作り出しているのです。

先ほども記述したように、新生児の腸の免疫はとても弱く、免疫に関わる成分がほとんど存在していません。

そのため、母乳中には腸の免疫を調整して、感染から赤ちゃんを防ぐための成分が豊富に含まれています。

これらの物質が腸に直接作用して、腸管の発育、発達栄養効果を示し、赤ちゃんを感染から防御して腸管の運動や栄養吸収を助けています。

さらに抗炎症作用、細胞障害の修復、自然免疫の増強、それに次ぐ獲得免疫の誘導などの効果が母乳栄養児では期待されています。

こうした成分が母乳に含まれていて、赤ちゃんを守っていることは本当に神秘的で素晴らしいものです。

また、母乳中には多種のオリゴ糖が豊富に含まれています。

母乳に含まれる炭水化物の95%以上は乳糖で、母乳成分全体の7%を占めています。

そして、その他に色々な種類のオリゴ糖が4%前後含まれています。
これらのオリゴ糖成分が、赤ちゃんの腸内に住み始めたビフィズス菌のエサとなり、ビフィズス菌を大幅に増やす役割を果たしています。

この際のオリゴ糖は全ての母親で同じではなく、母親が摂取する食事成分などによって種類が異なります。

ビフィズス菌にもたくさんの種類がありますが、全てのビフィズス菌が同じオリゴ糖を利用できるわけではありません。

そのため、どのオリゴ糖が含まれるかによって、赤ちゃんの腸内に定着できるビフィズス菌の種類も異なってきます。

さらに、オリゴ糖には病原菌が腸に付着するのを防御する作用もあります。

なんと、病原菌の定着部位にオリゴ糖が結合することで、病原菌の付着を防ぐ役割も果たしているのです。

母乳か人工乳かの違いによっての腸内細菌パターンの違いも注目されています。

1920年代に日本で初めて人工乳の原型が作られて以来、様々な成分を加えることで改良が重ねられてきました。

さらに感染防御などの色々な研究結果に基づいて、ビフィズス菌増殖因子やラクトフェリンの配合などの改良が加えられ、人工栄養児でも母乳栄養児と同様にビフィズス菌優位の腸内細菌パターンが形成されるようになってきました。

しかし、まだまだ母乳栄養児と人工栄養児の腸内細菌叢には差があります。

先日発表された最新の研究によると、母乳栄養児と人工乳栄養児とでは、母乳栄養児の方が腸内細菌の数が1000倍も違うという結果が出ており、改めて母乳の素晴らしさが示されました。

赤ちゃんが大きくなるにつれて、腸内細菌は大きく変動します。

そして多様な菌に触れることで腸管免疫は成立していき、身体に様々な良いアプローチをしてくれるようになります。

しかし近年、衛生環境を追求するあまりに多様な菌に触れる機会が激減しています。

以前は、家で助産婦さんの手によって出産が行われ、布おむつで育ち、野山を駆け巡り川に入って泳ぎ、たくさんの自然に手で触れ足で駆け回り、自然の空気を身体いっぱいに吸い込んで生活していました。

病気にならないように善かれと思って行っていた衛生的な環境が、逆に身体を弱くしてしまい、多くのアレルギー性疾患や病原菌への感染を引き起こす悪循環となる場合があります。

自然の豊かさを感じ、自然の中で微生物とともに生きる生活を、もう一度見直していきましょう。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

★気に入ったらシェアして頂けると嬉しいです★

★フォローはこちら★

スポンサーリンク

スポンサーリンク